松川浦から世界へ
あおさが届ける地域の魅力

株式会社マルリフーズ

松川浦から世界へ<br>あおさが届ける地域の魅力

福島県相馬市にある松川浦は、古くは万葉集にも詠まれ、江戸時代には藩主の行楽地として親しまれた美しい潟湖(せきこ)です。砂州によって海と隔てられ、波が穏やかなこの場所は、あおさの養殖に最適な環境です。そのすぐそばに工場を構えるのが、あおさの加工を手掛ける株式会社マルリフーズです。松川浦で育てられたあおさは食感や香りがよく、とても鮮やかな色味であることが特徴です。マルリフーズでは「安全・安心・安定供給を大切に、松川浦のあおさを世界に広めたい」という想いを胸に国内外に展開しています。

異物除去で業界トップクラスへ

マルリフーズが誇るのは、業界トップクラスの異物除去技術です。約20年前、現社長が「自然のものだから異物は当たり前」という風潮に危機感を抱き、全国のあおさの産地を巡って研究を重ねました。その結果、あおさは異物が入りやすい原料ですが、目に見えない異物まで取り除く独自の洗浄方法を確立しました。この技術により、安全性はもちろん、あおさ本来の風味を最大限に引き出すことが可能になっています。震災や風評被害を乗り越え、徹底した検査と管理で信頼を築いてきた姿勢は、まさに企業の強みです。マルリフーズで加工されたあおさは、鼻をすっと抜ける、あおさ本来の爽やかな風味が感じられる逸品に仕上げられています。

あおさの新しい食べ方を提案

近年、株式会社マルリフーズは新商品の開発にも力を入れています。県内の老舗醤油店や和菓子店とコラボした「かりんとう」シリーズなど、多彩な商品を展開しています。特に人気なのが2022年に販売を開始した「松川浦かけるあおさ」シリーズです。ご飯にかけたり、パスタと和えたり、松川浦産あおさを手軽に味わえる万能調味料として注目され、『ふくしま満天堂プレミアム』ではグランプリと準グランプリを受賞。その評判の高さから、福島県内の道の駅やコンビニでも取り扱われています。「あおさ=味噌汁」というイメージを覆し、あおさの新しい食べ方は好評でどんどん広まっています。

相馬から世界へ

マルリフーズの挑戦は、単なる商品づくりにとどまりません。「相馬のお土産といえば?」と聞かれて答えられる人が少ない現状に、寂しさを感じていました。けれど実際には豊かな自然があり、あおさをはじめ、おいしい魚介がたくさんあります。『相馬から世界に通用するもの』をという姿勢で商品づくりに励んでおり、あおさの分野ならトップに立てると信じています。海外展開も進み、今や8カ国に展開。その根底にあるのは漁師の高齢化・後継者不足など、多くの課題を抱える地域の水産業や復興にかける想いです。その信念が、福島の復興と水産業の未来を照らしています。ロールモデルとしての成功を目指すマルリフーズ。あおさを世界に広めることで、相馬の魅力を次世代へつなぐ。その挑戦は、これからも続いていきます。

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