“奇跡の一本松”のまちから、未来へ。
地域商社が挑む名物づくり

陸前高田地域振興株式会社

“奇跡の一本松”のまちから、未来へ。<br>地域商社が挑む名物づくり

かつて観光地としてにぎわった陸前高田市の高田松原。江戸時代から続いた松林は、東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けましたが、その中で唯一残った一本の松は「奇跡の一本松」として復興のシンボルになりました。現在は「高田松原津波復興祈念公園」にモニュメントとして保存され、多くの人々がその姿に想いを寄せています。この公園には、震災の記憶と教訓を伝える「東日本大震災津波伝承館」や「道の駅 高田松原」があり、全国から多くの人が訪れています。そして、この道の駅で「たかたや一本松店」を運営しているのが、地域商社「陸前高田地域振興株式会社」です。同社は、生産者や地元企業と手を組み、水産品などの流通・加工・販売を行っています。

震災をこえて、新たな挑戦へ

2013年に陸前高田地域振興株式会社は本社事務所兼工場を整備し、震災前にはなかったプライベートブランド商品の開発・販売に挑戦しました。前社長は「地域を盛り上げるためには、雇用の場がないといけない。そのために広田湾や三陸の海の幸を活かしたプライベートブランドで勝負しよう」と方針を打ち出し、社員全員で頭をひねりながら商品開発を進めてきました。

海の幸から生まれる、未来の名物づくり

近年、同社では広田湾や三陸などの海産物を活かした、新しいスタイルの商品化を進めています。人気の「海のごちそう海鮮ドリア」は、陸前高田のブランド米「たかたのゆめ」を使い、海の幸を贅沢に詰め込んだ逸品。3種詰合せセットは、ギフトにもぴったりです。さらに、広田湾産のホヤや地元産のトマトを使った「the・孤高の個食鍋」は、手軽に本格的な味を楽しめる個食スタイルで、若い世代にも人気です。どの商品も陸前高田の新しい名物をつくりたいという強い想いから生また、地域の魅力が詰まった商品です。

“地域の核”として、経済と雇用を支える存在に

公園には、道の駅や震災の記憶を伝える伝承館が整備され、震災遺構も残されています。全国から多くの人が陸前高田を訪れますが、まだ「名物」と呼べるものはありません。
「名物があれば、地域に人が集まり、雇用も生まれる」という考えで、震災で大きな被害を受けたからこそ、地域の力で立ち上がりたい。その想いを胸に、同社は“地域の核”として経済を回し、未来をつくる役割を担っています。「奇跡の一本松」のように、力強く未来を見据えています。

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